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子どもの正しい姿勢

悪い姿勢と
歯並びの関係

悪い姿勢と歯並びの関係悪い姿勢と歯並びは、深く関係しています。典型的な例として挙げられるのが、「猫背」です。猫背になると、背中が丸まり頭が前に出るため、胸を広げることが難しくなり、呼吸が制限されます。結果として、酸素不足を補うために口呼吸が増え、口が常に開いた状態になります。口が開いていると、唇で前歯を支えることが難しくなり、舌も下がってしまい、歯並びに悪影響を与えます。また、口呼吸によって舌の筋力が低下し、睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まります。口呼吸のお子さまは、仰向けで寝ると舌が気道を塞ぎやすいため、うつ伏せ寝や横向き寝を好む傾向がありますが、これも歯列の形成に悪影響を及ぼします。
このように、悪い姿勢が口呼吸の原因となり、口呼吸が不正咬合を引き起こすという悪循環が生じます。口呼吸は、噛み締め癖や顎関節症、歯肉退縮などの他の歯や口の健康問題の原因にもなります。正しい姿勢を保ち、口呼吸を防ぐために、意識的なトレーニングや姿勢の改善が重要です。

口呼吸の原因

口呼吸の原因は様々ですが、姿勢の悪化が主な要因の一つです。悪い姿勢が体の歪みを引き起こし、全身のバランスを乱します。これによって頭部の重心位置がずれ、最終的に顎のバランスも崩れて不正咬合を引き起こす可能性があります。逆に、顎の位置が不適切であれば、頭の重心位置がずれ、頸椎の湾曲を乱し、背骨の歪みを引き起こします。このように、姿勢は歯並びだけでなく、肩こりや頭痛、首や腰の痛みなど、全身の健康にも大きく影響します。正しい姿勢を保つことは、口呼吸だけでなく、全身の健康を維持するためにも重要です。

口呼吸

歯並びを悪くする
間違った姿勢

かかと重心・浮き指

かかと重心や浮き指の状態は、立ったときに体重がかかとに偏っていることを指します。前から見ると、つま先が地面から浮いていることもあります。これにより、体のバランスが崩れ、姿勢が悪化する可能性があります。正しい姿勢を保つためには、頭のてっぺんから糸で引っ張られるような感覚で立つことが重要です。

猫背・頭が上を
向いている

猫背や頭が上を向いている姿勢は、歯並びの乱れの原因となります。猫背になると背中が丸まり、頭が前に出てしまいます。同様に、頭が上を向いていると胸を広げることができず、呼吸がしにくくなります。これらの姿勢は口呼吸を促し、口が開いたままになります。口が開いていると舌が下がり、歯並びに悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、正しい姿勢を保つことが重要です。

うつ伏せで寝ている

うつ伏せで寝ると、顔は通常、左右どちらかに捻る状態になります。この姿勢は顎に負担をかけ、バランスが悪くなりやすく、歯並びの乱れの原因になります。そのため、できるだけうつ伏せで寝ることを避けるように心がけることが大切です。

正しい姿勢へ導く方法

正しい姿勢へ導く方法正しい姿勢を保つためには、まず問題の箇所を明確に特定し、改善に取り組むことが重要です。かかとの重心や猫背、片脚の重心などが問題となっている場合は、それらを改善することが必要です。食事の際には子ども用の椅子を使用し、足をしっかりと地面につける環境を整えることも大切です。運動不足による筋力低下も姿勢の悪化につながりますので、日常的に適度な運動を心がけましょう。
正しい姿勢は、必ずしも歯並びの改善に直結するわけではありませんが、姿勢の悪さは歯並びの乱れの一因となり得るため、早めの改善が重要です。