インプラントの普及で、入れ歯を使っている人が減っているのは確かだと思いますが、まだまだ、入れ歯は大切な存在です。
上の歯が一本も無くて総入れ歯の人は多いのです。
何故なら、上の顎の骨の方が柔らかいから。
入れ歯を安定させるのにとても大切なのが、顎の土手ともいえる、歯槽突起なのです。
しっかりした歯槽突起を持っている人は、入れ歯の安定がとても良いのです。
しっかりした歯槽突起があれば、インプラントの安定もとてもいいのです。
上の総入れ歯が踊ってしまうので困っているこんな方にお会いします。
1)下の歯は前歯しかなくて奥歯が無い
総入れ歯の場合下の前歯がつつくように咬むのを下の奥歯が抑え込むように作られています。
だから、下の奥歯が無かったり、片方だけだったり、下の入れ歯が小さすぎたりすると抑えられなくて傾きます。
そのまま咬むと口の中でガタガタと踊りだします。
そんな時は、しっかりと下の歯を作って差し上げると上の入れ歯がぴったりします。
ときどき、上の入れ歯を治してほしいのに下の入れ歯を作らされたと苦情を言われますが、原因は下の歯なんですよ。
2)歯槽突起がほとんど無い
歯を失ってしまう原因の多くは歯周病です。
歯周病は骨を溶かしてしまいますから、歯槽突起も溶けてなくなってしまいます。
ならば、歯槽突起が溶けないうちに次の手を打つのが大切なんですけど・・・・・
そこを踏ん切りがつかないのが人間の心理の難しいところ。
歯周病を止めて、歯槽突起を再生させたいですよね。。。。。高度な治療がここで必要になるのです。
上手に総入れ歯を使うコツは、上の入れ歯と下の入れ歯のバランス。
上手に入れ歯を作るコツは、『バランスを読み切る技』だったりするわけで、。。。。経験値を加味した技が活きる分野です。