訪問歯科もやってるかかりつけ歯科医強化型歯科診療所なので、
遠くまで通うのが辛くなる年輩の方が紹介されて来院します。
来院できる今のうちに、レントゲンを撮り、検査をし、入れ歯を点検します。
今までしっかり手入れされており、異常はなく。
今まで診てくださったかかりつけ歯科医の丁寧な治療で、お口の中はとても落ち着いていました。
ただ、
長年良かれと思って磨いている下の前歯の根元がえぐられています。
年配者が何かのきっかけで磨けなくなったときに、前歯を失ってしまう『大人虫歯』の初期です。
現在の守り方は、フッ素除法性の詰め物をして、虫歯にならないように予防することです。
磨けなくなるその日は、突然やってきます。。。。今まで何度も経験しました。。。
一度に4~6本が折れます。
それををどうやって防ぐか。。。。初期からフッ素を使うのです。
そこで、
自信を持って力いっぱい磨いているとジェスチャーたっぷりにお話ししてくださったその歯のえぐれた部分。
そこに、予防の詰め物をしましょうと提案し。
えぐれた部分を清掃してから、フッ素剤で本来の歯の形に戻し、衛生士が磨きすぎないように話をしました。
仕上げの磨きに来るように予約を頂いたのですが、後日お断りの電話をいただきました。
『ろくな説明もなく、治療をされた』との伝言でした。
残念です。。。。。
なかなか、予防歯科が治療とは違うコンセプトで。
今後予想される困難を避けるための処置であることをご理解いただくのは、難しい。。。。
虫歯菌が歯を溶かすと、虫歯なのですが。。。。
ご自分でキズを付けた歯は、傷なのです。。。虫歯だとは説明していません。
自分で自分の歯を傷つけたなんて、かかりつけ歯科医から言われてない。。。。ですよね。
来院できなくなるところまで診ると、困った症状から逆算して、先にどこで守りに入るかが分かってくるのです。
歯医者ができることは、まだまだあるのに。。。。。
食べる楽しみをこのまま保ちたかっただけなのに。。。。。。今後の保全計画は中断です。
ずーっと診てあげたい。。。。守ってあげたい。。という予防歯科の想いは空回り。。。
どうしたら、認知されるのでしょうか。。。。『高齢者の予防歯科』