先週、とても悲しいことがありました。
歯の根っこの治療『根管治療』は唾液からの感染を防ぐことが治療の予後を左右します。
下の奥歯は唾液に侵入されないように治療するのは難しいのです。
保険治療の中から、『ラバーダム』が無くなってもう10年以上たつと思います。
患者さんにとっては楽ではないのかもしれませんが、根管治療中は口を閉じてはいけません。
感染してしまうからです。
その方は、すぐに口を閉じてしまうので唾液が流入してしまいます。
2回目の治療には、ラバーダムを使いました。
唾液の侵入は起こらないので、治療に集中できます。
狭窄した湾曲根管をさぐる根気のいる治療でした。
ようやく穿通して長さも測れたので、その日の治療を終息させると。
その人は何も言わずに立ち去りました。
すたすたと出て行って戻ってきませんでした。
保険の治療からラバーダムは無くなりましたが、歯を感染させない為にとても有効なアイテムです。
まだ治療は完結していません。
周りの下奥歯は3本とも黒い影を持つ感染歯です。。。。。
私が大切に思う貴女の歯を、貴女が大切にしてくれないのがとても悲しい。