訪問歯科もしている中村歯科クリニックです。
ここの待合室は土足です。診療室はスリッパに履き替えます。そこに段差を設けています。
診療エリアは段差がありますがスロープを設置いたしますので、車いすのまま歯科診療を受けることができます。
診療椅子の近くまで車いすで移動をし、診療椅子に座りなおすこともできます。
訪問歯科は火曜日にご自宅に伺うように設定させていただいていますので、急な痛みなどに訪問することができません。
車いすで来院していただけると、即日に対応できます。
先日、訪問看護を受けている方が歯が痛くなってしまいました。
看護士さんは口の中の病気には対応できないので、家族に歯医者を受診するように告知していきました。
家族の方がすぐに相談にいらしたので、
『車いすで来ることができればすぐに診る事ができますよ。。。。。』とご案内。
幸いその日は雨は降っていませんでしたので、12月の寒空の中、コートとマフラーとひざ掛け毛布にくるまって来院されました。
91歳の旦那様はとてもお元気で、診療室の段差を『俺が車いすを上げるから大丈夫だ』とやる気満々でしたが。
『待って~スロープ設置するからちょっと待って』スロープを設置
そうですね。
愛妻の歯が痛いらしいと分かったら居ても立っても居られないお気持ちは察します。
『大丈夫だ診療台にも移せるからな』抱き上げて診療台に。。。。。御年91歳の旦那様お見事
先日、12月だと言うのに暖かくて夏日を記録すると言う異常な日がありました。
この強烈な寒暖差が起こす寝苦しさと、奪われる体力で、歯周病が急に悪くなって歯がグラグラです。
エアータービンという器具で被せられている金属の歯を外すのですが、患者さんは怖いのと振動が痛くて苦痛の表情です。
旦那様に手を握って頂いて、揺れる歯を把持して揺れないように抑え込みながら切り外しました。
痛みは引いていきました。
口の中を磨いて、検査をして、レントゲンも撮って、今日は終わりです。。。。
旦那様が嬉しそうに、コートとマフラーと毛布でくるんで車いすを押して帰って行きました。
翌日確認のお電話をさせていただきました。
もう痛くないそうで、後日ゆっくり治療を始めることとなりました。
見送った私たちは、お二人のいたわりあう姿に感動した出来事でした。。。。。。。
でも、この日のご夫婦だけではないのです。
この街は旦那様に大切に介護されている奥様に出会うことが良くありまして。
旦那様が本当に優しくて、甲斐甲斐しくお世話されていて、男性の優しさに包まれる奥様が花のように可愛らしく。
お役に立てることをクリニック一同、嬉しく思います。。。。。。