何か月通っても、何回治療しても痛い。。。。ということで別の歯医者さんから移ってきた患者さん。
今までの治療歴を聞き取ります。
レントゲンもとります。
う。。。。。ん。。。。考えられる原因はいくつかあるのですが。。。。
前の歯医者さんでは、『痛みが消えないです』と伝えると、同じことを再治療し始めたそうで何回やっても数か月たっても『痛い』ということで困ってる
ということは。。。。。。
痛みの原因はそれじゃない。。よくある『それ』じゃない。
『それ』とは、神経をとって歯の中を治療する『根管治療』の不具合ではないのではないか。。。
次に考えるのが、ブログによく登場する『歯の破折』どこがどう割れてるのか????
いろんな角度で質問を繰り出すけど『痛くて咬めない』。。。しか答えが返ってこない。
何咬んだら痛かったのか聞いてみるけど、そんなことは覚えてない。。。。。。
とにかく治らない事の腹立ちで、分析どころじゃない患者さんの怒り。
う。。。ん。。。。。情報が少なくて、決定打が打てないけど。
前の歯医者さんが数か月やってる事と同じことをやっても仕方ない。。。それなりにちゃんと治療されているし。
いわゆる、『通法通り』ではある。
『一つ覚え治療』じゃ治らないパターンだ。。。ならば、違う方向から治療に入ってみる。。。。破折を疑って仮の歯を入れて咬ませてみた。。。
けど。。。。
治療方針が正しく伝わってなかったらしく、さっさともっちりする食物を食べて仮の歯を外して捨てた。。。だから、結局『痛くて咬めない』。。。ってふりだしに戻ってた。
う。。。ん。。。ここでも患者さんの苛立ちが邪魔をする。。。。。
「何分かかって作ったと思ってんのよ、捨てないで。分かんないじゃないか。。。」
「こっちは真剣に違いを見てるのに、そんな大雑把なつかみで分かんないでしょ!」と、叱ってみる。
しかし、痛みの度合いが違ってるので、ちょっとデータが増えた。
とりあえずまだ、データが足りなくて、CTを撮影した。。。。。やっぱり髄床底がスッカスカだなぁ骨が壊れてる。
ここまで来たら、MTAセメントの出番。。。しっかり埋めて接着し。持続的に滅菌状態を保つ。歯に戻して銀歯でカバーして
少し時間がかかるが、これで骨が回復してくれば咬めるはず。。。。。。。。でも、『痛くて咬めない』という返事。
今度は、何が痛いか覚えてきてくれた。。。。叱った甲斐がある。。。良かった、ついてきてくれて。。。
『牛タン』。。。データが増えた。
そんなはずはないなぁ。。。。ん???????。。。ピンときた。。。。もしかして、この歯じゃない。
隣の歯が割れている????
そう。。。。痛いのは隣の歯。
まさかの。。。。。『歯痛錯誤』。。。。そりゃー何か月やっても治まらないはずです。
治療したのに歯が痛くて咬めない。。。。って。
『痛いのは違う歯』が原因だから収拾がつかない。
もしかしたら、患者さんも歯医者も違う歯を一生懸命治療してるのかもしれない。。。。。イライラしながら。。。
どんな時に痛いのか、聞きだしていくのが問診の技術です・・・・・・情報をください。
細部を見分けていくのが中村流。。。。。