その患者さんは春にかかりつけの内科検診の血液検査においてCRP値が上昇していました。
腫瘍マーカーとしても認知されているCPR値ですが、体のどこかに炎症があると値が上がります。
各種の検査をしたものの、体に異常は見られなかったようで、「歯じゃないのかなあ・・・」
とも言われていたそうですが、そのまま放置されていました。
今まで「CRP値が高いのですが、診てください」なんて言われたことはありません。
すると夏になって、歯根の周りがはれ上がり痛くて噛めなくて、急患として来院されました。
かなりの重症の根尖性歯周炎で、収まるまでに1か月半かかりました。
ようやく治療が完了すると・・・そこで初めてCRP値が下がったことを報告してくれました。
春からすっと心に抱えていた癌の心配が、歯の治療で解決したことをとても喜んでいらっしゃいました。
これからは、定期的に通院して予防歯科を進めていくことを確認して帰られました。
根尖性歯周炎は一度治療で炎症が引いても、再発することがあります。
今回は、マイクロスコープにて根管内を確認しながら、超音波薬液洗浄と、CT撮影による病巣の広がりの確認と歯根の内部の形の確認を行い。
バイオセラミックス材料を使った封鎖をいたしました。
今後、病巣の広がりがなくなるのかなくならないのかを定期的にレントゲンで確認していき。
病巣の改善が見えない場合は、歯根端切除手術を1年後くらいに行うことになります。
改善されれば、骨が破壊されているレントゲン像はなくなります。
その時が完治となります。
これからは、CRP値が高い場合には、歯医者でレントゲンを撮って、根尖性歯周炎が疑われたらぜひ治療を受けてみてください。
歯の神経をとったことのある方は、意外と高い確率で根尖性歯周炎を患っていらっしゃいます。。。。。。
治療に回数はかかりますが、根管治療費用は保険治療では1200円~2400円程度です。
***マイクロスコープ下での根管治療は保険外です**********2022年奥歯の治療に限定して保険治療に導入されました。