敗戦後、〇×の考え方に染め変えられた日本ですが、日本人にはとても柔らかいグラデーション思考というものが宿っている。私はそんな日本文化が大好きです。だから、義務というよりは使命があると思っているのです。大人が子どもを育むことも、老人をいたわることも、もらう側と与える側に境界線を引くのは不幸感しか生まれない。敗戦後、植民地化した日本はすべてを争うように境界線思考に変えられてしまいました。今、沸騰中の減税の話も境界線を引く論議ばかりに熱中してはどこまで言っても不公平で、何だかみんなが不幸感にさいなまれてますが、本来の日本人が持っているグラデーション思考からしたら、境界線を引くことの無い方法で全員がほっこり元気が出る方法を摂っていただきたいのです。。。。。そんな方法があるじゃないですか。。。境界線の無い全員が幸せになる、あれですよ。
先日、初めて来院された妊婦さん。仕事で忙しかったけどやっと妊娠して時間ができたから歯医者に来たという方が来院されました。
多数の虫歯と、崩壊した奥歯はおそらく抜歯しなければ体の感染源になっているかもしれません。妊娠4か月に入って安定期とはいっても。しっかり着床していて流産の危険は一段落しましたというだけで、お腹の赤ちゃんはすごい勢いで成長中です。必要であれば安定期に歯科治療は可能ですが、レントゲンの被ばくや、歯科麻酔による胎盤の血流の減退等は、リスクよりもメリットが多くない限り避けたい医療行為と考えています。当院でも妊婦さんの抜歯もしていますが、投薬にも注意しますが1年待てる治療であれば出産後に予定することもあります。
できるだけ妊娠前に口の健康は整えていただきたく、麻酔等薬の使用や薬の使用には赤ちゃんがうけるリスクの説明とお母さんの選択が必要になります。赤ちゃんの受けるリスクをつらつらと語っておりましたのち、そこまで考えて妊娠前から赤ちゃんを守り育てる使命に気が付かなければ、酸欠になって苦しむ赤ちゃんがかわいそうだという論調になってしまったようです。虫歯だらけで奥歯も崩壊するほど時間が無かったのかもしれません。。。。。。妊娠中が唯一治療時間を取れる時期なのかもしれません。本人に判断をゆだねるのですが、妊娠中、何を優先したらあなたは幸せなのでしょうか。薬を使えば胎盤を通して赤ちゃんには何らかの影響はあります。妊娠初期と、臨月時期では赤ちゃんの成長度合いも違います。感染した歯を抜歯したほうが赤ちゃんにとって良いのか、出産まで待った方が良いのかは判定できないのが本当のところです。薬を使わない治療は妊娠中でも積極的に行います。歯石除去等口の中の細菌を減らすことはお勧めです。
『麻酔ができますか?』。。。。と、聞かれたからリスクの説明をしています。脅しているのではありません、科学的な現実です。
今回、この妊婦さんへの説明に対して、激しい言葉で『何様だよ、絶対許さない』とのご批判を受けましたが、今後とも妊婦さんは一人の体じゃない事。。。。お腹の中に今生まれてこようとする命が驚異的なスピードで育って居る真っ最中であること、赤ちゃんにとって何が心地よいのか、時間を味方につけて赤ちゃんを真ん中に考えていくことを伝え続けます。言葉を選んで。新米ママを絶対応援していきます。