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2023.05.14

歯が痛いときの原因の種類は沢山あるのです

『歯が痛い』と言って来院されても、虫歯じゃない場合も多々あります。特に最近多いのは歯ぎしり食いしばりです。聞き取りながらレントゲンも診ておおよそ『虫歯』なのか、『歯周病』なのか、『破折』なのかを見分けていくのですが、『その他』に分類されると、心筋梗塞の前兆なのか、歯ぎしり・食いしばりなのか、神経痛なのか等を疑っていきます

『その他』の場合はすぐに答えが出ないことも多いです。以前は『歯ぎしり』とひとくくりにしていたことが、かみ合わせの不具合からなのか、全身の筋肉や筋膜の不調から来るバランスの崩れなのか、筋肉関連から来る神経痛なのか、骨の炎症なのか。。。。深く学べば学ぶほどに即答できなくなって分析に時間がかかるようになります。

診断は疑いを除外していって残る問題をあぶりだす作業なのですが。沢山の症状や原因が絡み合うと除外していくのに時間がかかります。持病があって服薬している場合は副作用もかかわってきます。

ある患者さんに食事記録もつけてもらい日常観察をして分析し、排除できる問題をできる限り排除してとても良くなって完治への時間待ちに入り、ある歯磨き粉を使用再開して一か月後に劇的に悪くなってしまいました。ここまで6か月がかかっていますが、一つづつ元に戻し始めてその一つ目で原因物質を引き当てたことになります。その歯磨き粉にはある強い消毒成分が入っています。現在その成分のアレルギー検査を依頼しました。

痛と顎の不具合が関連してくるのですが、今まで『嚙み合わせが悪いから』という見解が信じられてきたのですが、どうもそんな一言で片づけられない問題に多々遭遇してきました。確かに連動するのですが何故に連動するのか?嚙み合わせをバランス良くすると腰痛が治ることは以前から分かっていました。でも、そのメカニズムはやんわりと避けて通られておりました。ストレートネックになると嚥下障害が起きますが、その理由が第一頚椎と第二頚椎の極端な湾曲と第3頚椎から第7頚椎までの直線的な配列と湾曲不全で喉頭の運動をつかさどる筋肉群の動きが障害されるとともに、アナトミートレインで言うところのディープフロントラインが硬くなり、鎖骨胸骨の動きも悪くなり猫背・巻き肩を伴ってフロントラインも硬くなり、呼吸が下手になる。内臓も動きが悪くなり、胃腸に不具合が出て腸症候群につながり、腸腰筋などのインナーマッスルの動きが低下すると骨盤の後傾が誘発されて腰痛が発生する。。。。等々。どこが発信源なのか、どこにアプローチしていくのか、それは一点でいいのか多点展開する必要があるのか。。。患者さん一人ひとり持っている問題がオリジナルで複雑で。

患者さんも歯医者がどこまで聞き取るのか分からないので発信する情報があいまいだったり、遠慮があったり。普通の歯医者では歯が痛いかどうかぐらいしか聞きませんもんね。まさか腰痛や足底筋膜炎があるかどうかなんて問題になるなんて思ってない。ストレッチするように要請するとあからさまに嫌がられるし、こちらとしてもやりにくい。

でも。動いている人は確実に元気です。

文化的な生活変化が新たな病気を生み出して行き、今まで気づかれなかった体の原理に気づかされ、たどり着いたのは、体を動かさないと病気になるという事。アレルギーには気を付ける事。健康はとてもありがたい事。。。。。。そして、リハビリ科がもっと重要視されてくる必要があること。

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