『口の筋肉の不調』っていう病名がこの世にありません。ある時は『顎関節症』またある時は『TCH』『口腔機能不全』『嚥下異常』『歯列不正』『咬合不正』『欠損』にこじ付け分類しなければ始まらない。

正常に顎が動かないのは、おおよそ筋肉の不調だし。飲み込みの問題もほとんどが筋肉の問題だし。歯並びが悪くて口腔周囲筋のバランスが崩れて全身の歪みが出るのも筋肉の不調です。

しかしどうやらこの筋肉の不調ってものを治す担当者がはっきりしないのが日本の医療。歯並びを治す矯正治療は歯並びかみ合わせを治すだけで、筋肉の動きの調和を取っているわけではない。歯並びが悪いと、顎の動きを制限してしまうから周囲の筋肉バランスの歪みを産んでしまい、首肩の凝りやめまいや胸の痛みや自律神経の乱れや内臓の動きを悪くしたりリンパの流れを滞らせたり、むくんだり、腰が痛くなったり、果ては偏平足になったりと、全身に分け分からないほどの悪影響を出す。。。。なんて、誰も思ってない。

歯並びと一言で言いましても、歯周病で歯が抜けて歯並びが崩れたのかもしれないし、力をかけすぎて折れてしまって歯を抜いたのかもしれない。通常奥歯の1本が抜けてしまうとインプラントぐらいしか治療の方法がない、治療費は自費です。よほど体のメンテナンスに力を入れてる人でないとすぐにインプラントを打つ人は稀です。1本入れ歯は作らないのです。

では次の段階で、めまいがすると『耳鼻科』、首肩が凝ると『整骨院』、腰が痛くて『整形外科』足が痛くて『接骨院』。。。でも、通っても通っても治らない現実。

何故そんなことを言うのかというと、自分が肩が痛くて『整形外科』を訪ねた時に骨に異常はないから時間が来たら治るけど電気かけに来るか？と聞かれ、電気かけたら治るのかと問うと治らないと医者がいうので、ひたすら自分で痛いところを揉みさすり快復するのを待った経験や、左の手首が痛くて1年通った整骨院でも結局治らなくてひたすら毎日揉みさすりまくり治るのを待った経験と。マッサージ椅子を使ったり、ピラティスで骨を動かしたり筋肉を伸ばしたりしてみて、自分の体が毎日歪み、毎日凝り固まり、筋肉は動かしてリンパは流して筋膜はリリースしなくちゃ体が喜んで動いてくれないことを日々実感しているからです。

若いうちは何ともないのですが、4０歳過ぎるころにはどこかの筋肉が悲鳴を上げてきます。

そこで、歯並び不調から全身不調に見舞われた人の治療は、『顎関節症』とか『欠損』等に分類して治療を開始するのですが、筋膜伝いに全身に影響するので筋膜リリースをやってきてもらうことを並行して行います。体は縦のラインだったり深さのラインだったりで筋肉がつながり連動しています。心臓だって、内臓だって筋肉なんです。顎の周囲筋肉の凝りや歪みが全身に伝わるのはこのせいだと思うのです。そして同時進行で顎の筋肉の凝りを改善する道具を作ります。顎は常に動いているので顎の筋肉のバランスの崩れは強烈に進行します。これをどうやってリラックスさせたらよいのかは一人ひとり手探り状態。例えば舌だったら、揉み解すなんてできませんし。深層筋ならなおのこと触れません。どこの筋肉がどう悪いのか。。。どう治すのか。。矯正するか入れ歯を作るかインプラントで支えるか、探すのは当院では自費治療です。。。。。『筋肉歯科医』を目指して頑張ろう。。。。筋肉科なんてないけど。。。。