子育て真っ最中のお母さんが子どもとともに来院します。一人っ子なら穏やかに付き添っていられますが、兄弟姉妹がいるとなると、お母さんはあっちこっちマルチ対応で、ここは歯医者だからド緊張状態の子どもと、珍しがってあちこち手を出す子どもの世話と歯医者の説明を聞いたり、注意事項を聞いたり、次の予定を探ったりと、フルコンボ状態。
自分も少々経験があるので、そんなお母さんにお茶でも出して労いたい気持ちになります。
先日もそんな1場面がありました。
診療中の子どもの治療計画の話を聞いて考えていたお母さんの傍らで鏡を割ってしまったお兄ちゃん。お母さんの焦りと逃げ場のないやるせなさ、ここでお兄ちゃんを教育しなきゃとも思うだろうし、物を壊して申し訳ないとも思うだろうし。。。。
怪我しなくて良かったと思ってる私達は、本当にお母さんが気の毒になりました。そんな言い方は失礼かもしれないのですが、子育ては毎秒毎秒アクシデントだらけで気が休まることが無く、大変です。鏡を割ったお兄ちゃんはほぼ10歳なので、そろそろいろんなことがわかってくる年頃です。
お母さんは、お兄ちゃんに謝らせましたが、私は後でお母さんに言いました。『お兄ちゃんの前でお母さんが謝ってください。そして帰ってからもお兄ちゃんを叱らないでください。そうすればお兄ちゃんは落ち着いて考える子になります。大好きなお母さんに恥をかかせたくないという思いが思慮深い行動を促します。だから、お母さんは怒らないで悲しそうにしてください』きっとお母さんを大切にする子に育ちます。大丈夫ですお母さん。
お母さんを支えてあげたい。。。。もっとお母さんに感謝を。。。送りたい。