『口中がベロの人』がとても多いです。とても治療が難しくて下の歯の奥歯がなくなっていきます。すると入れ歯になるのですが、入れ歯の落ち着く空間が無くてベロでいっぱいの口の中に小さな入れ歯が踊ります。歯があっても無くても本当に大変。でも本人は自分のベロが異常であることが解らないし、言うと怒ります。ベロを自分で管理できると思っていないので聞いてくれません。知人に相談すれば一緒に怒ってくれることでしょうが、何の解決にもなりません。インプラントしか救いが無いのか。。。
今までは、大きなベロと戦いながら治療をしてきました。
ある患者さんがほかの歯科医院で奥歯2本を抜くと言われたと、やってきました。根管治療が必要ですが抜歯は気の毒だと思い、根管治療を開始しました。。。が。。。この治療が本当に大変で毎回大きなベロと戦っていてちっとも治療が進みません。ラバーダムを使いたいのです保険治療にラバーダムは無い。削除されて10年以上たちます。隔壁を作っても大きなベロを乗り越えて津波のような唾液が襲い掛かってきます。とにかくベロが大きくて、そのほかのいろんな道具も役に立ちません。これを保険治療で抜歯だと言っても成程です。治療困難だ。。。。
そこで、本人にベロが大きすぎて如何ともし難く、治療が頓挫している現状をお話しました。ベロが大きすぎる上に舌突嚥下があるために唾液が治療中の歯に襲い掛かってきて無菌状態にできない。話し合ったうえで、ベロを小さくすることと、舌突嚥下改善のための筋トレ指導をし、治療ができる状態にベロを管理してもらうことにしたのです。『ベロのせいで歯を失う事になるなんて初めて聞いた』と驚きながら真剣に聞いてくれていたのは、トレーナー資格をお持ちの患者さんだったからでした。ベロは全部筋肉です。トレーナーさんは筋肉の専門家です。そしてわずか1週間後にベロは一回り小さくなっておとなしくなっておりました。。。感激の中村。。。治療ができる。
そして、次々とやってくる『口中ベロの人』に同じ筋トレ指導をしていくのですが。。。。誰も聞いてくれません。。。治療困難。。。。苦悩の日々は続きます。
今日も、「あなたのベロが以前より大きくなっていて、以前のような入れ歯が作れません。」。。。。と言って怒らせました。。。使いやすい入れ歯を作りたい一心で。。。やればできます。