日々歯周病や歯肉炎から患者さんを守ろうと治療を続けていく中で、歯肉の赤味と腫れが引かない患者さんに時々出会います。
その共通点が『中性脂肪の薬を飲んでいる』だったことがあります。
年配の女性が半年ぶりに真っ赤に腫れあがった歯肉で受診してきたときに、何かこの半年の間に変化したことがあるか尋ねたら、中性脂肪の薬を飲み始めたことでした。
彼女は内科の先生に相談無く中性脂肪を下げる薬をやめてしまったのですが、なんとスッキリ歯肉の腫れが治まりました。
それから歯周病と中性脂肪の薬の関係を気にしてみると、断薬せずに歯周病を治めるには、CHXという抗菌剤を使ったり、アミノ酸パウダーを使ったり、毎週毎に歯周ポケット洗浄を行ったりと、大変なことが分かってきました。それで、ダイエット指導を取り入れることにいたしました。
標準体重と標準体脂肪率までダイエットをすると、遺伝性の脂質代謝異常が無ければ、断薬することが可能です。