日本の健康保険制度はとても助かります。
しかし、病気の認定(診断)と処置(治療)は厳格に規定されているので、皆さんが『健診』と呼んでいる行為は保険治療ではありません。『検診』も保険外です。
基本的に、『○○がなんか変なのです、気になるのですが病気ですか?』が保険治療のスタートラインです。
歯肉から血が出る
口臭がする
痛い
歯が揺れる
色が黒い
ヒリヒリする
等々。。。。気になる事象が必要です。
今日の本題である『歯周病かどうか』ですが。。。。。『歯肉が気になる』がポピュラーかと思うのですが。。。。
歯周ポケットが3mmあるかどうか?
歯肉が腫れてるかどうか?
歯が揺れてるかどうか?
歯石は付いてないか?・・・・歯石がついてるとポケットは測れないんです。。。。だから歯石を取ってからもう一度測ります。
レントゲンで骨の状態を診ます。
小帯の付着位置を診ます。。。。。歯周病リスクが分かります。
付着歯肉が2mmあるかどうかを診ます。。。。歯周病リスクが分かります。
根分岐部ポケット
ここで気にしてほしいのが、小帯と付着歯肉です。
まず付着歯肉2mm以上あることが望ましいのですが、これを困った状況にする原因のうちの二つが、乱暴なブラッシングと小帯の位置。
そもそも、付着歯肉とは何ぞやですが。。。。動かない歯肉です。
よくよく見てみると、唇や頬の動きとともに広がったり伸びたりする膜上の歯肉があり、頬とつながっています。
歯を支えてしっかり動かないのが付着歯肉、それと自由に動き回る頬粘膜につながっていく歯肉。
これが直線ではなくて、小帯と呼ばれる厚い筋膜部分は歯のほうにくれあがっているのです。
経年変化とともに乱暴なブラッシングや手入れ不良で歯石がついて歯肉が腫れたり、歯ぎしりを放置したりで付着歯肉が失われると、頬が膨らみ動くたびにポケットは引き延ばされて深くなります。
なので、
自分が歯周病なのか気になる方は、ポケットの深さと、付着歯肉の厚みと小帯付着位置と、奥歯の分岐部ポケットを把握してくださいね。
私たちは、定期的にそれを診ています。。。。。
そして、
汚れを残さず、歯肉を傷つけない磨き方の指導
歯ぎしり予防のマウスピースの普及
分岐部の形の観察
小帯付着部位と付着歯肉の量の観察
歯肉に見える体調変化
から、患者さんの病気のリスクを読み取ることを心がけています。。。。。