人生の先輩に対して、長年間違った指導なるものをしてきてしまったと、後悔したことを白状しちゃいます。
矯正の床装置も、総入れ歯も、『水泳をするときは外してください』と伝えておりました。
プールや海で外れたときには、探し出すことは困難だと思っていたからです。
ところが、御年80歳を優に超えたご婦人が半年前に作った入れ歯の調整にいらっしゃって、
「食べるのは困ら無いんだけど、泳ぐと口の中で浮くのよ」
息継ぎの時には入れ歯が無いとうまく息継ぎができないそうで、いればが無いと泳げないとおっしゃるのです。
かつて、カラオケで演歌独特のさびや母音の伸びを上手く歌える入れ歯作りをしたときは、
『お~~~』で、飛び出さない入れ歯。
『う~~~』で、ずれない入れ歯。
『い~~~』で、浮かない入れ歯。
を工夫しないとよろしくない訳で、調整に回数が必要でありました。
中村歯科クリニックで入れ歯を作る==>カラオケ教室に通う==>大会で優勝する
なんてこともしばしばだったり・・・・
カラオケは、日本が生み出した世界の娯楽NO1じゃないかと思っております。
その上、嚥下機能の楽しい筋トレになったりもするので、お勧めしております。
しかし、今まで泳げる入れ歯を意識したことがありませんでした。
診療室で、泳いでいる体制をとっていただき、息継ぎをしていただいて、調整します。
この入れ歯は彼女と泳いでいるのか・・・・・
この日、新しいことを知ったそこはかとない達成感がありました。